火縄銃


近世、鉄砲(火縄銃)の所持や火薬の使用についての統制は、非常に厳重であった。

火縄銃は、猟師用などとして認められていた。

また、合図用として、祭礼などに使用することが認められる場合もあった。

無届けの鉄砲を撃つことは、認められない。

皆無の村や、少数しか持っていない村では、鉄砲隊を組織することは不可能であった。

明治になると急激に鉄砲の数が増えた。

現在の祭礼にみられるように、発砲時には銃口を斜め上に向け、

台尻を地につけ、左手で銃身を支え、火縄は銃につけないで、短い竹に巻いて右手に持ち、

撃つ時に火皿の口薬に火をつける合図用としての撃ち方が、

祭礼用として認められた作法であった。