御玉引
の
年占はじめに裃着用の御玉祝が、太注連縄で結んだ榎玉を捧げ持ち、天狗は御玉切と称して薙刀にて左右に切り祓い、御玉祝は榎玉を神事の始めから斉庭に立つ黒鬼の前まで奉持して来て、石の四角の台の上に供えると、干地福地の射手二人が、榎の枝で作った「御鈎」を両方から榎玉の太注連縄に引っ掛け、これを引き合って勝負を決める。
これは農作物の豊凶を占うので、福地が勝つと、雨が少なく低地のものが豊作であり、干地が勝つと雨水が潤沢で、高地のものが豊作であると言われ農民はこれによって播種を定める、もっとも重い神事である。