『お勝さん』
めでた めでたの 若松様よ
枝も栄えて 葉もしげる
ああ でんや でんや
桑名の石取祭は 鉦や太鼓で ゴンチキチン
叩くときゃよかったが
あとでお手々が豆だらけ
町々の宿では 笹を立てて しめ張って
飲んだり食ったり 飛んだり 跳ねたり
山形に ちょいと付けたる十二張
子供は浮かれて
お勝っさんは うちにか
蟹が 桃をはさんで
はさみちぎって ほったった
ほったった なんにもかも ほったった
町屋川原の 撫子の花
昼は萎れて 夜は開く
ああ でんや でんや
お勝っさんは うちにか
蟹が 桃をはさんで
はさみちぎって ほったった ほったった
わしが娘を 福じゃとおしゃる
ふくは ふくじゃが お多福めふく
ああ でんや でんや