絵入源氏物語 [梅野きみ子所蔵] (椙山女学園大学デジタルライブラリー)

 『絵入源氏物語』(えいりげんじものがたり)(承応三年八尾勘兵衛版・色刷り・旧帝国大学教授英国人チャムブレイン旧蔵)は、紫式部による「源氏物語」を、江戸時代に一般の人々に理解しやすい本文と絵で提供したものです。挿絵を付けて編集したのは、蒔絵師を本業とした歌人である山本春正です。当承応三年版本は、画像データとして既に1999年に、岩波書店からCD-ROM化して販売されており、その後2008年には、米国議会図書館所蔵承応三年版本が、画像データの提供を受けた国際日本文化研究センターにより公開されました。更に2012年には、国文学研究資料館所蔵承応三年版本が、画像のみばかりか翻字までなされて、データベース化して公開されました(注参照)。それらの承応三年版本は、いずれも同じ版元ですが、挿絵は色刷りではありません。ここに公開する版本は、同じ版元ですが、挿絵が色刷りであるという点が特記されます。ドナルドキーン氏の英訳『源氏物語』も、この承応版の絵を挿絵にしていますが、挿絵はモノクロです。挿絵が色刷りのものは珍しいことです。

 撮影は、ナカシャクリエイテブ株式会社によるものです。

 このデジタルライブラリの構築は、平成25〜28年度 椙山女学園大学 学園研究費B「日本文学関係和書のデジタルライブラリ化についての基礎的研究」(研究代表者:飯塚恵理人)により行われました。

色つき挿絵の例

参考文献・参考URL



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