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民謠集録記録 NO.9(1964.11〜) INDEX Page 1.§139.岐阜県恵那郡坂下町・川上村収録 8.§ 岐阜県恵那郡収録 下見 11.§140.岐阜県中津川市落合 12.§141.岐阜県中津川市苗木 14.§142.長野県西筑摩郡開田村 15.§143.愛知県津島市(資料) 19.§144.岐阜県不破郡垂井町 23.§145.愛知県稲沢市 24.§146.愛知県一宮市今伊勢町 1 §139.岐阜県恵那郡坂下町・川上村(1964.11.13〜14) 本田善郎 ◎坂下町にて 協力者 同町高部 田原金一氏 同町公民館長 吉村新六氏(坂下6.25 宅坂下149) 1.石場搗唄 2'23" 山下平一(73) 〓今日は日がようて 石場が据わる ノー 石場据われば 御酒が出る 酒が出る ハヤシ〓千代なの{ヒョータン}ぢゃ (註・酒器 軽く綱ひこう) アラ ヒョータンぢゃ ヒョータンぢゃ 〓此処のお家★ユエ★はめれたきお家、いつもどんどと唄の声 〓旦那大黒様、おかみ様ゑびす、側の子供衆は福の神 〓冨士のお山はお洒落のお山 前に五つの鏡を置いて 朝な夕なに薄化粧 2.祝唄 2'24" 同 〓めれためれたの三つ重なりて 鶴が御門に 鶴が御門にゃ 巣を懸けた ソラコイ アバヨ 〓鶴が御門に何というてかけた お家繁昌というてかけた コラサヨサコイ 〓めれためれたの三つ重なりて 鶴が御門に巣をかけた コラサ 〓こゝのお家はめれたい お家いつもどんどと唄の声 コラサ 註、御岳節である 婚礼等に唄う 3.祝唄(高い山) a.坂下の節 28" 山下平一、吉村しづ(74)、吉村とよ(77) 〓高い山から谷底見れば ノ ア.瓜や茄子の花盛り ノ ソレハ ヨイヨイヨイ ソレハ ヨイヨイヨイ b.木曽の節 24" 田原金一(60) 〓高い山からアー 谷底見れば ノ ソーリャイ 瓜や茄子のオー 花盛りよ ハリハ ヨイヨイヨイ 4.箪笥擔ぎ唄 1'05" 山下平一 〓目出度 ナーエー 目出度のヨー 三つ重なりてヨー アーホイホイと 枝もナー、アー 栄ゆりゃ 葉もしゅげる ヨーイ ホイホイと 〓蝶よ花よと育てた娘 今日は晴れてのお嫁入り ハヤシ〓アー本陣そこだよ 息つきゃそこだよ 5.木遣唄 1'18" 山下平一 〓アー此所は難所ぢゃ ナーヨー アーヨーイショー アラヨーイトナー 力を揃えて ヨーイトショー アラ ヨーイトショーノー、ヨーイトショー アー油を売る奴ァ ヨーイトショー 頭が高いぞ ヨーイトショー アー此所は難所ぢゃ ヨーイトショー ■子様 頼りに ヨーイトショー アーヨーイトショーノー ヨーイトショー 6.木曽節 2'00" 山下平一 〓木曽の十一仲乗りさん 木曽の御岳さんは ナンチャラホイ 夏でも寒い ヨイヨイヨイ 〓袷ョ 十一 仲乗りさん 〓袷ョ やりたや ナンチャラホイ 足袋ョ 添えて ヨイヨイヨイ 〓面白いぞえ 木曽路の旅は 笠にゃ 木の葉が舞いかゝる 〓笠の木の葉は昔のことよ 今ぢゃ開けて汽車で越す アラ ヨイヨイヨイのヨイヨイヨイ 3 註、これは坂下では酒場唄 7.坂下音頭 1'38" 吉村しづ、吉村とよ 〓踊りゃ 揃たが 音頭とりゃ来ぬか 音頭与三郎★ラ★ 音頭与三郎 未だ来ぬか 〓音頭与三郎 来たこたァ 来たが はやる風邪気で 声ャ立たぬ 〓声の立たぬにゃ にゃ毒ぢゃ 煎じあがれよ なんてんを 〓鳴るは太鼓よ 響くは鐘よ 遠音立つのが主の声 〓主さ山行きゃ いつ帰らんす 遅うて師走の中頃に (節は御岳節) 註、江戸末期文化期頃盆踊唄として始まる 坂下三部落中 下組区の踊り 与三郎は{田原氏}祖にて実在の遊び好きの人 (田原金一(坂下小学校長)この七代の祖) 8.田草取唄 48" 吉村とよ 〓今年ゃ豊年 穂に穂が咲いてェーよー 道の小草にも 米がなる 〓早く田を植え 田の草とりて アー 左扇で親里へ 9.縄跳び唄 37" 原淳子(12) 〓大波小波 つゞけて廻せ 郵便屋は 博覧会 もうかれこれ 十二時だ エッサカ モッサカ ドッコイショ さっさという 小父さんが ステッキ持って靴はいて 一二三、三三ヶ九 くっくと {しとねた}女の子 (註、育てた) 足も年もない ズンズラボ 可愛よて 可愛よて カキクケコ 10.縄跳び唄 24" 同 〓青山の腕ど豆の白兎 お姫さま どんつけどん いーちはっさい にーはっさい さーんはっさい よんはっさい いちぬけた にーぬけた さんぬけた よんぬけた 11.毬つき唄 1'15" 同 〓無花果、人参、山椒に椎茸、■芳、むくの実、南瓜、焼餅、胡瓜、とう唐子 無花果、人参、秋刀魚の尻っぽ、{ごんじら}娘何こく野郎、九の父さん十一才 (註、極道娘) いっせ いっせ 伊勢よ 新■々々 伊勢新■よ 三河々々 伊勢新■三河よ 信州々々 〃 〃 〃 信州よ 江州々々 〃 〃 〃〃 江州よ 武蔵々々 〃 〃 〃 〃 〃 武蔵 名古屋々々々 〃 〃 〃 〃 〃 〃 名古屋 大和々々 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 大和 九州々々 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 九州 東京々々 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 東京 12.草覆隠し遊びの唄 17" 同 〓ジョーンジョーの ジョーリかくし おじょりで鼻かんで も一つかんで ウントコショ 牛売ろか 馬売ろか 牛の替りに馬売っちゃった 13.手つなぎ鬼遊びの唄 22" 同 〓勝って嬉しい 花一もんめ 負けて口惜しい 〃 鉄瓶ひっころがして 〃 黒砂糖 恋しい 〃 5 誰が恋しい 花一もんめ ○さん恋しい 〃 14.羽根つき唄 12" 同 〓ひとや、ふたや、見渡す嫁御 何時来てむても なゝこの帯を 八重こと〆めて こゝの街道通ーる 15.村芝居の下座唄 4'52" 山下平一 〓本町二丁目の ナーナーナー アアア ヨーイコノ 本町二丁目の糸屋のオー娘 姉は二十一 〃 姉は二十一妹は二十★ハタチ★ 妹ほしさに 〃 妹ほしさに御立願かけて お伊勢七度★ナナタビ★ 〃 お伊勢七度熊野へ三度 芝の愛宕さんへと 〃 芝の愛宕さんへとサー月参り それでも添われぬ 〃 それでも添われぬ悪縁なれば 裏のお池の 〃 大蛇とコーなりて 本町二丁目を 〃 本町二丁目を七巻き八巻き ションガイナー 註、恵那地方で盛んな村芝居の 鞘当ての立廻りの唄 16.子守唄 1'53" 吉村しづ、吉村とよ 〓ねんねのお守りはどーこいた 山越え 川越え 里へいた 里の(お)土産に 何もろた でんでん太鼓に笙の笛 笛も太鼓も要りゃせんで いついてねんねしょ ねんねしょよ ホーロリホロリと お泣きゃるな 何が悲しゅうて 泣きゃしゃんす 小袖の小褄に 血がついた それは血ぢゃない 紅ぢゃもの いついて ねんねしょ ねんねしょ 17.毬つき唄 53" 田原金一 〓こうこうもって中村の 中村名代のひと娘 年は十八 名はおせん おせん友達四十九人 四十九人のその中で 芸者にしゃんしゃで奥山へ 仏の信心 菊の花 オンブラブラブラブラネコさん お前と私とかけくらべ どっからどこ迄かけくらべ 向うの吉原田甫のまん中で 小間物店でも始めようか 一ィ 二ゥ 三ィ ヨォ 五ィ 六ゥ 七 八 九ョ 十 とうからふった お芋やさん お芋は一升いくらじゃな 三十二匁 向うの街道 誰かゞ見えるか見えぬか 一寸かくせ 一寸かくせ ◎川上★カワウエ★村にて 1.白山神社祭礼囃子 白山神社(同村字上平)祭礼は毎年 9/28試楽 29本楽 村内十二部落交替で祭り元を勤め、こゝから囃子が出発 祭り元→神社一の鳥居 道行(岡崎) 収録二回 2'39" →拝殿 宮入 〃 2'31" →本殿 奥宮入 〃 3'07" を奏する 編成は 笛 吉村芳治 44 小県 基★ハジメ★ 31 原 鎮夫 35 原 勝 29 原 和平 32 原 政一 28 鼓、大太コ、〆太鼓 原 照男 33 他に、鼓 田代徳市 48 ◎30年程前当社では、獅子神楽が奉納されていた。それも戦後間もなく廃れてしまったが、開の舞、悪病払があり、そのあと余興として雌雄の獅子による段物(鳴戸・忠臣蔵・お七・鈴木主水etc)が行われた その後獅子に替って村芝居が盛んになり、近八、寺子屋・熊谷陣屋・対面・本蔵下屋敷・千本道行・政岡忠義・忠三・忠七・三番(子供) (床は瑞浪から)が演じられた ◎大正頃迄は、お鍬様も行なわれていた。 2.木曽節 1'33" 原信男(50)他大勢 〓木曽の御岳夏でも寒い 袷やりたや 足袋添えて 〓心細いよ 木曽路の旅は 笠に木の葉が舞いかゝる 3.夕■音頭 2'09" 川上中学三年生徒十名 〓おらほ川上 あのなーも 山家の里はヨー 杣が木■の響きにくれてヨー さて ゆんべ 夕■ ソレ 星明り 星明り ほんに そやぜも 寄てかんしょ 以下略 原猛男 作詞作曲の 4.石場搗唄 1'54" 原しづ(64)原信男 〓今日は日がようて 石場がすわる ノー 〓アーヒョータンぢゃ ヒョータンぢゃ 石場すわれば御酒が出る、酒が出る 〓アー ヒョータンぢゃ ヒョータンぢゃ こゝのお家はめでたいお家 旦那大黒 おかみさんがえべす こゝの子供衆が福の神 〓ヤ、千代のヒョータンぢゃ アーヨイサッサ ヨイサッサ 〓こゝはいぬゐか いぬゐのすまか 黄金柱が千本立つ万本立つ 5.祝い唄(ソーメン節) 2'53" 同二人 〓めでためでたが アー三つ重りて、ハーレー 鶴が御門に巣をかけた エー 〓鶴が御門に何というてかけた お家御繁昌というてかけた 〓竹の切口 溜りし水は 澄まず濁らず 出ず入らず 〓めでためでたの若松様は 枝も栄ゆる葉も しゅげる ◎ノンビリ長い唄なので一名そーめん節という 6.田植節 3'54" 田の尻部落古老 〓おめでとうござる 太郎治どの ヨイヨイ 笠の端に ア ヨイヨイナア 黄金花咲く 〃 かやせ はねもどせ アヨイヨイナア 同じことばか 〃 〓見て見事なは 苗木様の 稲刈り 編笠の殿 その編笠は照るによし降るによし忍ぶにもよし 忍ぶによけりゃ へしや曲げ へしや曲げ 枕にも良い 9 §.中津川市苗木井汲獅子下見(1964.12.7) 連名:井若連中 祭神:同地区白山神社 来歴:起源などは不明只神楽堂に、文久元年酉年正月出来の銘文あり、そこに獅子面一、鈴一、台本一が残されている。 型式:嫁獅子風の段物がつく、地元の人は才助流という 1.かやの舞 2.幣の舞 段物には、順礼歌、政岡忠義、釜渕双級巴、太十、梅忠亀屋、安達四の切、寺岡切腹、忠三、帯屋、沼津、刈萱高野山、宿屋から川、矢口、寒紅梅、伊賀越八、忠七切、白木屋 歌詞〓みわさァいのエージャアクエー おぬさエーもんをいでてアー あーくま エインヱをはらふ イヤーめでたいエー 大平楽と改るエー (楽) 〓エー木曽のエーコレハイナ 御岳エー夏でも寒いエーイヤー 新田小畠のお茶木は枯れても お前さんと別れる気はないぞなヤエー (楽) 長唄〓夏はエーコレハイナー木のもとエー寒中はこたつハエー 返し〓この娘のお獅子に惚れない女子は のれんかじられて死ぬがよいエー (楽) 長唄〓エーこれがコレハイナ小上か皆様エーたのむエー 返し〓婆さん寺へ参るより臼ひきなさりょ 二升と三升ひきゃ 五升になるエー (楽) 〓エーさしてからどんがらかいたぞなー (楽) 〓エーこれがエーコレハイナーおさめか まづおめでとうござるエー (楽) §岐阜県恵那郡東部(1964.12.8) ◎寒天屋ぶし 演唱 奥村勘太郎(64)福知山市、上川口、野花 山岡町 下手向★しもとげ★西尾和雄宅にて収録 1.さらし唄 41" 〓トカラ トカラと踏む唐★カラ★臼は あれは天屋の草さらし そうぢゃ そうぢゃ 踏む唐臼は あれは天屋の草さらし 〓親の意見★ユケン★と茄子の花は 百に一つのあだはない ほんまにそうぢゃ こせんせいぢゃわいな 百に一つのあだはない ●さらしとは天草を煮てすりつぶし、不純物をとりさる作業 2.しぼり唄 1'01" 〓しぼり袋のひだをとりかねて それでしぼりさんと名のらりょか 〓しぼりみたないナー しぼり場の前で 可愛い殿御の{おかえこし} (大舟から汲んだ汗を小舟に移しかえる) 〓しぼりなさるなヨー しぼりは毒ぢゃ 末ぢゃ押棒が命とる ●煮た材料をしぼって煮汁をとる作業 3.乾かし唄 1'13" 〓白い鉢巻しっかりコと〆めて 作る寒天は世界一ヨー 〓白い鉢巻しっかりコと〆めて 11 作る寒天は世界一ヨー ほんまにそうじゃ そのとおりだえすヨー 作る寒天は世界一ヨー 〓白い鉢巻しっかりコと〆めて 作る寒天は世界一ヨー その理でもどせ 作る寒天は世界一ヨー ●仕上げた寒天を簀の子に並べ、稲刈りの済んだ田で 天日に乾かし、かつ取りかたずけるときの唄 ◎獅子舞 岩村町 入若★いりわか★獅子(城の木戸外を入★いり★という)連絡は町役場 山岡町白山神社(下手向地区)の獅子 §140岐阜県中津川市度会 1964.12.21 手島、川角 1.絵島(盆唄) 2'22" 坂本仙治(59) 〓さのえー えーえいのー やれー 天の七夕さま おいとしゅうござれよ こらー川をへだてて 恋をめす ホー 〓さのえー えーえいのー やれー こぼれ松葉を手でかきよせてヨー こらー主のかえりをたいてまつ ホー 〓さのえー えーえいのー やれー さいた盃 中めてくれよ こらー中にゃ鶴亀 五用の松 ホー 2.祝い唄 3'18" 〓めでたナー めでたのー 若松さまわナ 枝もナー 栄ゆる ヤンレ 葉もしゆげる コラコラヤートコセー ヨーイヤナー アリャコレワノセー サーノ ヤレサンノセー あ 御祈祷じゃー 〓えー ここのナー 御客はめでたい お家ナ いつもナー どんどと ヤンレ 歌の声 コラコラヤートコセー ヨーイヤナー アリャコレワノセー サーノ ヤレサンノセー 〓えー ここのナー お瀬戸にゃ 茗荷と蕨とナ 茗荷めでたや ヤンレー 蕨繁昌 コラコラヤートコセー ヨーイヤナー アリャコレワノセー サーノ ヤレサンノセー 3.祝い唄 3'18" 〓さあさあナー おせおせ ヤレヤレヤレー 下関迄もおせばナー 港が近くなるだヨー アーヘチョ ヘチョ ヘチョ 〓おまえナー 百迄 わしゃ99までー ともにナー 白髪の生えるまでだヨー アー ヘチョ ヘチョ ヘチョ 〓さあさあナー よろこべ こんどの嫁は 心ナ やさしく きりょもよいだヨー アー ヘチョ ヘチョ ヘチョ §141.岐阜県中津川市苗木 1964.12.21 手島、川角 cf.P.9.下見の項 1.御祈祷 1'40" 2.よせ太鼓 1'30" 3.かやの舞 3'50" 4.幣の舞 8'50" 5.苗とり唄 〓苗をとるとる きのぼり苗を 13 人が五把とりゃ 三把とる 人が五把とりゃ 三把とる 〓苗をとりあげる 苗田のいなご どこを宿るか この田の内に この田の内に 稲をしきね(?)に 畔をまくら 稲をしきねに 畔をまくら 6.地方甚句 〓おいおい中野 中野さん あなたの姿 日めくりで あなたの前のけろくぼと くすみと一ばん なすび川 すると お腹がふくおかで わたしはなんまつものすごい あなたはなわぎで気がつかぬエー 高山こえて ひるがわよ 黒川土居と越ゆるなら すーかり縁も きりい村 わしとあなたは中野ほで 親にゃ勘当 おーぱられ 心つけちじゃ ヨーホホイ エー通わんせ トコドッコイドッコイショ 7.名古屋甚句 〓こんどこのたび豆腐やができてよ その■■■つの云うことにゃ わしほど因果なものはない 朝ははよから起されて 水ぜめ火責めにあわされて 一丁に二丁に切り売られ あとに残りしおからまで 一文二文のつまみ売り 親はどこよと問うたれば 親は畠じゃ ヨーホホイ エー豆じゃげなー トコドッコイドッコイショ 8.傾城恋飛脚、梅川忠兵衛 亀屋の段 14'30" 9.伊賀越道中雙六 助平の段 §142.長野県西筑摩郡開田村 取材月日不明 手島 千藤 1.馬方節 〓鳥もハイハイ通わぬみわの奥もヨー やがて春来りゃ 花も咲くヨー ハイハイ 〓三里ゃ 篠山エー 二里松林ヨーエ 娘エよく来たエ 五里の道をヨー 2.木曽節 〓朝はナー 中乗りさん 朝は早よから ナンジャラホイ 小唄をうたい ヨイヨイヨイ 〓馬でナー 中乗さん 馬にまたがる ナンジャラホイ 木曽美人を ヨイヨイヨイ 〓美濃へヨー 中乗さん 美濃へ 美濃へとナンジャラホイ つみ出す馬はヨイヨイヨイ 〓木曽のヨー 中乗さん 木曽の開田のナンジャラホイ あまり馬 ヨイヨイヨイ 3.開田追分(佐渡おけさのかえ唄) 〓アー開田娘と二才の駒ワヨー 人がみたがるのりたがる 15 〓アー木曽へ木曽へと みな行きたがるヨ 木曽にゃ開田があればこそ 4.開田のおかめ 〓馬のヨー よう肥えたとヨー 女子のよいのはさえの 人がヨーヨイ みたがるヨイヨイ こいつはみたがる ヨノーサーテノ 〓おかめヨー 十六ヨイヨイ ささぎの花だ ヨーサテーノ あれがヨーイ ぬがせず (不明) 〓梅にヨーオイ 鴬ヨイヨイ あなたと私 ヨイヤサテノ 泣いて血を吐く ヨイヨイ こいつはほととぎす ヨイヤサテノ 〓めでためでたのヨイヨイ 若松さま ヨヤサテノ (中断) §143.愛知県津島市(くつわ踊と津島踊) 津島に残る二つの踊りの記録 津島を訪れた織田信長が堀田某宅の庭で興至って踊り始めたもので、その後町の衆が清洲城へ参上して踊ったこともあるというのがこの踊りの沿革 別名「四季の懸り」とも「懸け踊」ともいう 既に300年前の記録に、この踊で雨を乞うた記載あり、また夏祭に奉納したともある。 明治以降は戦勝祝賀、天皇即位などに津島神社の神前で奉納され、現在は成人式の席上で上演されている。 ◎くつわ踊り 四季の掛り 歌章 〓みな一様にお並びあれ(独) 四季の掛りを踊ろうよ(斉) 四季の掛りを見せ参らしょ まず東を春に見て たいようえんの梅の花 日はこがらの鴬の 軒端の梅に羽を休め 芸ならば芸とは泣んで雉子の鳥 何ぞや後のホロロ声 四季の掛りを踊ろうよ(傘立て 踊る) 四季の掛りをいざ踊ろうよ まず南を夏に見て 〓シャンシャコ/\/\シャン サッサッサッサッ シャンシャコ/\/\シャン どっこいせ シャンシャコシャン 〓西は秋かと 打ち見えて(急調子) 四方の梢も色づいて 白菊たいの風情かな 白菊たいの風情かな ソラ サッサッサッサッ(以下同じ) 北は冬かと 打ち見せて 三ヶ国はわが国よ 三ヶ国はわが国よ ソラサッサッサッサッ(以下同じ) 冬ともなれば炭を焼く すはまん池を掘らせつゝ 池のその中に 蓬莱方丈えんじゅとて 17 三つの島を築かせつゝ(くつわ立ち 踊る) 島より陸地へ 橋を掛けたい反り橋を 橋のその下に 浦島太郎の釣の舟 とうたんがじょたく うつの舟 五色の糸にてつながせて 常楽 淨の風吹かば みぎわへよれとの綱いれ みぎわへよれとの綱いれ(くつわ左右交替) ソラサッサッサッサッ(豆拾い廻る) 〓炭山でたつけむり 青うて細うて立ち昇る 青うて細うて立ち昇る ソラサッサッサッサッ(以下同じ) 巳が衣はうすけれど 冬を待つこそ やさしけれ 冬を待つこそ やさしけれ ソラサッサッサッサッ(以下同じ) 末ははるばる長けれど 末ははるばる長けれど 四季の掛りは これ迄よ 四季の掛りは これ迄よ ソラサッサッサッサッ(以下同じ) 踊り(1)傘振り 烏帽子という黒頭巾を被った人が、朱傘を持って踊る たつけ袴・白足袋 2名〜4名 (2)くつわ振り 轡を手に持ち踊る 頬被り、たつけ袴、白足袋 2名〜4名 (3)豆拾い 銭太鼓を持った少年が、傘振り、くつわ 振の間に腰をかゞめ 太鼓をならしつゝ、8の字に足早やに踊り廻る 鉢巻、たつけ袴、白足袋 2名〜4名 囃子 太鼓を中心とし、唄方6〜10名 (1)太鼓、三巴紋の懸け太鼓 台上 (2)くつわ くつわに紅白の手綱一頭分をつけ、首にかけ両手でふって鳴らす (3)銭太鼓 (4)朱傘(紅葉傘)高さ1.6M、縁に紅絹の飾り ◎津島踊り 室町時代に始まり、八瀬の赦免地踊の中に同じものあり 歌章 〓面白の津島祭り 小袖で山車を飾りて 津島踊りを一踊り 舟を浮べて鯛を釣る 津島踊を一踊り へさきとともに夷大黒 中に機の神 七夕 津島踊を一踊り 明星ぼしとか 日に千百の米が降る 津島踊はこれ迄よ 以上 吉田信栄氏報告 40.8.18. 自宅 稲沢市旭町 会社 日本化学センイKK.取締役 Tel 一宮62-3191〜7 19 §144.岐阜県不破郡垂井町(資料) 1.表佐★オサ★太鼓踊(県無形文化財) 太鼓(経1m50kg)20、鉦(双盤)による雨乞踊 歌詞 ◎築地(つんじ) 拍子46"〓この宮の白洲のかゝりは まづも見事 朱の玉垣輝けり ホー輝けり(以上くり返し)2'15"拍子3'12" ◎拍子踊 〓美濃の御山に榊を飾り、いざや勇みの拍子をとりて 神楽催馬楽とりどりにとの とりどりにとの 〓天が下にてその名も高き、光り輝くこの御社 南宮高山五社権現との 権現との 〓五穀成就の御神様が 誓あらたにまします故に 不思議の雨を下さるとの 下さるとの 〓末はるばるはまだ長けれど 拍子踊はこれ迄 これ迄 ◎黄金踊 〓これは当国の一の宮 音に聞えし南宮の 一早利生に雨乞えば 早く降りたよ中山に 金の御親と聞くなれば 白金黄金の御山かえ 白玉椿に千代こめて いともかしこき山城の とよのあかりの舞姫の 乙女の姿しばとめ それを手向けと木綿しでの 今も昔も一つ松 神の御国や直にて 尚常盤木の誓あり 居垣の内に末かけて つぎの恵みを祈りける 末はるばるは長けれど こがね踊りはこれ迄 ◎御田植踊 〓居垣の氏子は御田やもり 今日は五月となりにけり 急げや早苗生い出づる 植え植え早乙女水無月の 初草とりて二番草の 幾代稲穂の仰ぎよし 田の穂になびく稲妻の 稲のおと穂になびきそめ 花も稲穂も穂に栄え 朝夕供物を供えんと 南宮高山みとしろに 錦かけまく舞納む 末はるばるは長けれど 御田植踊はこれ迄 御田植踊はこれ迄 ◎笹の葉踊(1'23"拍子あって) 0"、1'23"〓東西南北お鎮りありて 笹の葉踊りをおきゝあれ(以上くり返し) 余り日照りがものぐさ故に(くり返し) 御神明様へ雨乞すれば(くり返し) 御利生の雨を下さるとの ホイ下さるとの(くり返し)4'38"、4'20"<拍子> 4'54"、4'35"〓御利生の雨を下さる故に(くり返し)略 賎も喜ぶ 五穀も成就 よろず木草が栄えますとの ホイ栄えますとの よろず木草が栄える故に 略 氏子共が打喜んで(くり返し) 笹の葉踊を致し候との ホイ致し候との(くり返し)6'40"、6'28"<拍子> 7'05"、6'45"〓末はるばるは長けれど(くり返し) 笹の葉踊はこれや迄 ホイこれや迄 アヽこれや迄、これや迄と 笹の葉踊はこれや迄と、 ホいこれや迄と9'03"、8'45"鉦 約10'迄 noiseあり 10'25"迄 ◎綾踊り、◎貝吹き踊、◎金堀り踊→略 従来8/15地蔵祭を始め、村内の神社・寺の祭列に舞ったが、近年は10/2表佐の例祭にのみ行う 2.同町宮代 南宮大社神事 (県無形文化財) 宮司 宇都宮敢(垂井 Tel25) 5/4 P3時 拝殿前斉庭にて 御田植神事 P5時 美濃国宗社数立神社前にて 羯鼓踊、脱下舞、龍子舞 5/5 A1時 宮代市場野祭礼場にて 蛇山神事 P3時 神輿府中旅行へ渡御、帰途市場野に駐、その神前にて、蛇山神事、羯鼓踊、脱下舞、龍子舞 ◎御田植神事 少女21名(5〜7才、脱衣、手甲、襷、金銀の雌雄蝶の髪飾り)横笛・鼓・太鼓各1名(烏帽子、素袍)唄2名(裃) 21 以上、拝殿で祭典ののち斉庭に下り、ハヤシで御田代に進み、少女左右に分れ唄に合わせて松葉の苗を並べる 歌詞〓植え植え早乙女、田笠買うてとらそうぞ 田笠買うてたもるなら、尚も田をも植えよよ いかに早乙女是想文とらそうぞ ■想文たもるなら 尚も田をも植えよよ ■想文持ちたりとも、何がおしぞ みめわるゆたことの 面憎さよ みとみとすまして 水鏡を見たりとも 美濃の御山の白玉椿 黄金の花が咲きかる 黄金の花をとらそうぞ 黄金の花をたもるなら なおも田をも植えよよ 西が千町、東が千町、南が千町、北が千町 中の千町でいつつ町 植え植え早乙女、田笠買うてとらそうぞ 田笠買うてたもるなら 尚も田をも植えよよ 尚も田をも植えよよ ◎蛇山神事 高さ6.5間、周囲9間余の蛇山という櫓を立て、周りに幕をはり、本社より笛太鼓の囃子と共に蛇頭を運び、蛇山の頂上に飾る。蛇頭はハヤシに合わせ、首をふり口を動かす ◎羯鼓踊(還幸踊) だんじりを組み、4、5日行う ◎脱下★ヌキサゲ★の舞(有難の舞) 男児2名(紫チリメンの長頭巾、緋チリメン綿入の片袖抜き)ハヤシの唄に合わせて踊る 歌詞〓有難や所繁昌の御代なれや 山やだんじり神のむかいにあめにきる みののを山の松が枝ぞ 共に栄ゆる神の上に けふことににぎわう国の御社や 山や花垣 神のみ前に ひさやまに栄ゆる松の御代なれば 立舞う袖の千歳 重ぬる ◎龍子舞 男子4名(龍頭を被り、鱗紋の着つけ、たつけ)唄なきハヤシで舞う 23 §145.愛知県稲沢市(資料) ◎手まり唄、◎草刈唄→唄手あるよし 収録(40.10.23)於1スタ 世話人 吉田信栄氏(稲沢市旭町) 田島貴美子氏(稲沢市旭町) 1.手毬唄 1'06" 八木裕★ユー★子(10) 柚原★ユハラ★節子(9) 松枝美智子(10) 〓名古屋の城は 高いお城 一段上り、二段上り 三段上って 東を見れば よいよいよい子が三人通る 〓先に行くのは酒屋の娘 まん中行くのはまんじゅう屋の娘 あとから行くのは油屋の娘 〓油屋の娘は伊達者ではないか 柄杓にもたれて きりきり廻る 本町横町ぢやらぢゃらと ぢやらぢゃらと 〓これであなたに百かせました 2.手毬唄 1'01" 田中千春(10) 中沢美空(11) 川村照子(11) 杉野慶子(10) 〓わしの手んまり 絹糸 手んまり つけば汚れる とっときゃかびる 町へ流せば 柳にかゝる かゝる柳は川端柳 〓かんかん鳥が 裏で米つきゃ 小糠がおちる おちる小糠が →P.32へ続く §146.愛知県一宮市(資料) 住吉踊 →P.29 ◎一宮おんど(約十分) 一.アイ目出た イエ/\エイ 目出たの真清田様よ 枝木がふとりて 葉もしげる 二、アイ今年しやイエ/\エイ 世が良て 穂に穂が咲いた ますは 捨ておき みではかる 三、アイ恋の イエ/\エイ ちわぶみや 喜びあれば ほかへやらじと いだきしめ 四、アイ毛織 イエ/\エイ 王国 輸出がのびる 国も 栄えて 町 光る アイ天下泰平の五穀成就の舞いおさめ (スベテに入る) ◎すがわき(約十五分強) 一、姉さん 実にそうかいな 絹々の言葉も交さで明日の夜は 裏の窓から わし一人 合図はよしか 首尾をようして 逢うわない 二、お客さん どちらへ行き お馴へ さてもきれいなお姿で あだな伝馬町を 篭で行く 籠の衆は やつてんか お羨ましゆうじやないかいな 三、おいらん 道中かいな あほらしゆうや さても疑い深いぞえ まぶはつとめのほかとやら 心は むしやくしや 二世も三世も四世も めおとじやと 四、奴こさん どちらへ行き 旦那お迎いに さても寒いのに 主一人 雪の降る日も 風の夜も お供さんは つらい いつも奴こさんは 寒ざらし ◎五十三次(約十分) 一、日本橋 夜明けに渡る 初の旅 手をひきようて 品川へ 沖の鴎が ちらほらと 二、別れても まだおおもりの しるしには まんまの川崎 しつぽりと 願いかながは わしやうれしい 三、口説かれて それ程がやに 思わして 今更わたしを とつかまえ ふじざわ お寺へ参いりとは 四、たすきがけ 平塚まわる はやりうた それにお前さんは じやらくらと お磯がしゆや おかしやんせ ◎かつぽれ(約五分) 沖の暗いのに 白帆がみゆるえ あれは紀の国みかん舟 みかん舟/\サまゆるえ あれは紀の国 ヤレキタコリワノサ みかん舟 ◎豊年(約十分) 一、今年しや 世が良て/\ 穂に穂が咲いてノ オササノ コリワイセ 穂べらに 穂が咲いた 二、二度とせまいぞ/\ 破れた ふんどし ウツムイタ コリワイセ ひようにし 金がでた 三、はまでたてもの/\ げんのすけしゆじやく アタリモ コリワイセ すきなが おとわやじや 四、あまりしたさに/\ れんげでしたらノ 三ベンビックリ コリワイセ ぼうのめや めずらしよや ◎江島(約十五分) 一、前の柿の木に からすが三匹とまつて 中の子がらすが 何というて ないた おかゝがかわよと ないたとせ 実におかゝがかわよと ないた 二、裏の笹やぶに すずめが三匹とまつて 中の子すずめが 何というて ないた 若いめおとのちはすずめみればの 実にめおとのちはすずめみれば 三、向こうの桃の木に 野鳩が三匹 とまつて 中の子野鳩が 何というて ないた まめで浮世を くらすとせ 実にまめで浮世を くらす 四、庭の松の上に お鶴さんが三匹 舞いあがる 中の子鶴が 何というて ないた 下ではお亀さんが 舞いあそぶ 実にお亀が 舞いあそぶ ◎深川(約十分) 一、ちよきんで 行くのは ふか川 通い あがる えもん坂 ヤツコラサノサ いそ/\と 深いなじみで ヤツコラサノサ おたのしみ 二、坊さん二人で 吉原通い あがる 段ばしご ヤツコラサノサ いそ/\と 客の座敷を ながむれば さしつ さゝれつ おさかもり 一宮市今伊勢町宮後★ミヤウシロ★ 演芸保存会 昭和三十八年十一月改調 愛知県稲沢市旭町 吉田信栄 25 §144.(補追) 太鼓踊収録(40.10.2) 本田、谷久彦、岡田明子 紹介 吉田信栄氏 世話人 藤墳★フジズカ★一夫氏(同町収入役、役場Tel垂井300) 宇都宮敢氏(同町宮代、南宮神社宮司Tel垂井25) ◎表佐 550〜560戸 人口3千弱 もと不破郡表佐村昭和29年9月合併 名の起りは神功皇后 新羅征伐の時、連れ帰った機織りが、此地に住みついた→(オサ) 現在、此地勝★カツ★神社には、武内宿弥を弔うという前方後円塚あり ◎収録分 1.拍子(これは寄せ拍子と思われる)約10'10" 2.築地踊→P.19 3'12" 3.笹の葉踊→P.20 約10'25" 4.金堀踊 8'55"−12'50" 0"<拍子> 34"〓皆のおのおのがお鎮めありて金堀踊をお開きあり(くり返し) わしは丹波の国のもの 白金黄金を堀りにゆく(くり返し) 2'07"<拍子> 3'03"〓明日また急げば越前の 早く着きたよ能登の国 4'02"<拍子> 4'28"〓能登の港で船にのり、早と着きたよ佐渡島へ 5'27"<拍子> 5'53"〓佐渡島名所で宿をとりて、白金黄金を堀りにゆく 6'53"<拍子> 省略 白金黄金を堀りためて、急ぎ帰ろよ我国へ 急ぎ帰ろと思え共、宿の小女郎が打ち惚れて 裾や袂にとりついて、泣きつくどく乙女あり それをきゝつる我妻は、恨みの文を通わする 恨みの文は通え共、たゞ佐渡島に打ちくらす 7'19"〓末はるばるは長けれど、金堀踊は之や迄(/\) アー之や迄と 之や迄と 金堀踊はこれや迄、ホイ、之や迄 8'55"→12'50" 5.拍子(休憩から立止るためか?)(3'54") 6.貝吹踊 9'46"→12'50" 0"<拍子> 31"〓皆各々がお鎮め合いて、貝吹踊をおきゝあり(/\) 1'38"出羽や羽黒の山伏が、宿とりかねて貝を吹く 〃 2'45"何と貝吹く出てきけば、人は情のないものよ 〃 3'50"水にもまれし川柳の、蛍に一夜宿をかす 〃 4'53"駒にけられし草(水)芝の、露に一夜の宿をかす 〃 5'56"風にもまれし枯竹の、小鳥に一夜の宿をかす 〃 7'00"日本輝くお日様の、雲に一夜の宿をかす 〃 8'06"末はるばるは長けれど、貝吹踊は之や迄 〃 あー之や迄と之や迄と 貝吹踊はこれや迄 ホイ之や迄 9'35"、9'46"→12'50" 7.拍子(3'08") 8.綾踊 0"<拍子>ソーリャ 28"〓皆より若い衆 皆より若い衆 ええ村の綾を所望とおしゃる 綾を織りてお目にかけよ ホーイヨホイ (こをもと綾をいつもおやるよの) (ようらの綾をお目にかけよ) ようらの綾をおるならば お目にかけよ ようらの綾をお目にかけよ ようらの綾をお目にかけよ ヨーイヨイ 1'56"<拍子> 2'55"〓ようらの綾をおるならばよ… もんはなにとこうのやどの 27 ごもんはなにと このやどの ヨーイヨイー 3'03"<拍子> 4'22"〓いつ迄綾をおり おりゃるよ 早よして帰ろ日がくれる 早よして帰ろ日がくれる ヨイー 5'09"<拍子> 〓ヨーイサー ヨイヤサー 6'10" F.O. ◎囃子の種類 装束、元禄、表佐宮代、長、表佐、四十雀、上級、ヌケ、大滝、雷 ◎太鼓の現状 (最大の太鼓は15貫、しめ綾2貫、計17貫) 比女神社 3 鬼墳(神明社)3内1ヶ破損・竜神丸1万5千円位 径2尺5寸 六社神社 4 大門2ヶ、門の内1ヶ、中津1ヶ、鉦・鼓1ヶ破損、4千円位 秋葉神社(表佐東) 2 金比羅宮(業平) 2 内1ヶ破損、径2尺5寸、1万5千円位 勝神社 3 若宮八幡神社 3 田和多2ヶ、田中1ヶ 新町 2 計22個 ◎上記唄本の表紙 ◎南宮神社の正遷宮踊歌 一、大正十四の丑の年 桜咲くてふ日を選りて 二、中山の峰より颪す春風に、遷宮の儀式吹き伝う 三、長幼も矢竹心に集い寄る、流石濃州一宮 四、国幣の中社の神を崇むるは、金山彦の命なり 五、おしなべて武徳金冶の守護主宰、神秘の霊験尊とけれ 六、限りなきそのお恵の深き故、崇敬わけて数多し 七、年を統るまゝに社殿は朽ちはてて、五十一年のお屋根替え 八、樹々の小鳥も囀りはやし、神に御饌の桜鯛 九、白玉椿の幾千代かけて、祝い踊はこれ迄 ◎綾踊歌 一、綾の踊りを踊ろうよ/\ 二、御遷座式のお祝い兼ねて、おはもじ乍ら思い立ち、都に上りて綾習う 三、綾の踊りを踊ろうかよの、綾の踊を一踊り 四、さらば綾をおりましょうの/\ 五、綾の御紋に何おりつけよ、紅梅白梅白玉椿、南宮様の御紋をおりつけよの 六、南宮様のお戸帳みれば、蜀紅錦や印金や、これに弥ますためしはあらじ 七、前を向いても後をみても、神の威徳を慕うてきたか 八、治まる御代のしるしかよの 九、歌の数々未だあるけれど、綾の踊りは是迄 ◎太鼓踊(表佐)の配列 ◎笠 ◎ざい(赤白、白) 29 §146.つゞき 収録(40.12.12) 一宮市 今伊勢町宮後 了賢★レウゲン★寺にて 世話人 吉田信栄氏 保存会長 後藤一郎氏(2-4162、6150) 本田善郎、水谷清一、伴捷二郎 地元に言い伝えられる由来あれど、これは余り信用ならず、師勝町(5-29)及び北神明町(6-1)の住吉おどりの項、参照のこと 1.一宮音頭 3'22" 唄 川島浅次郎(67)梅村薫(55) 三味線 安田貞一(63) 笛 矢井誠之進(64) 太コ 後藤 実(58) ■ 後藤冨弘(53) 前奏15"〓アイめでた イエイエエイ 目出度の真清田様よ ヨイトセ 枝木が太りて 葉もしげる ヨイトセ 〓毛織王国 輸出がのびる 国も栄えて町光る 〓アイ天下泰平の五穀成就の舞納め 2.すぎわき 5'46" 唄 同上 三味線 梅村利秋(59) 笛、太コ、■同上 〓ハイヤイヤ マンダマンダ ハイヤオイ 〓姉さん実にそうかいな 後朝の言葉も交さで明日の夜は 裏の窓からわし一人 〓合■はよしか 首尾をようして逢うわいな 1'24"<合> 1'40"〓お客さんどちらへ行き、おなじみへ、さても綺麗なお姿で 仇な伝馬町を篭でゆく 〓篭の衆はやってんか お羨ましゅうぢゃないかいな <合> 3'06"〓おいらん道中かいな あほらしゅうや、扨も疑い深いぞえ 間夫は勤めの他とやら 〓心はむっしゃくしゃ 二世も三世も夫婦ぢゃと 4'07"<合> 4'25"〓奴さんどちらへ行き、旦那を迎いにさても寒いのにぬし一人 雪の降る日も風の夜も 〓お供さんは辛い いつも奴さんは寒ざらし 〓アイ、天下泰平の五穀成就の舞納め 3.五十三次 3'38"(1と同じ) 歌詞はP24にあり、@Aのみ 25" 1'52" 2'15" 3'38" @A 4.かっぽれ 2'06"(同上) 歌詞はP24にあり 28" 1'55" 2'06" 唄 5.豊年 1'35"(2と同じ) 歌詞はP24にあり@Bのみ 18" 50" 1'00" 1'35" @B 6.江島 3'50"(同上) 歌詞はP24の@Aのみ 24" 1'58" 2'20" 3'50" @A 7.深川 収録完全ならず 31 ◎この他 新念仏 11'16"、日高川 21'10" →抜すい録音 ◎地元民の語るいわれ 1.太閤秀吉の時代、住吉神社の奉納舞に源を発し、以後某寺の僧が、財政不如意から思立ち、この舞を持って諸国遍歴した。 徳川八代家綱の頃、此地に来り、土地の人に伝え、今から百年程前、今伊勢町新神戸の永井某が中心となり復活。現在後藤一郎を会長とし、約20名が保存会を作っている。 2.約400年前、江戸から東海道を上り、大阪住吉神社に奉納の途中、各地へ残して行った。 3.住吉の某僧が400年前、戦火に寺を焼かれ、托鉢の途次、この地へ住みついた。 ◎今伊勢という地名 此地の酒見神社で神酒を造り、伊勢神宮へ献上した。 ◎保存会員 上記以外 立方として 川島正直(53) 後藤光義(32) 〃 則之(30) 〃 守利(27) 京谷孝範(23) 杉田一彦(21) P23から 何というて落ちる 七分だけ八分だけ 〓裏の千本桜に 雀が三羽とまる 一羽の雀が おはぐろ何とで 二羽の雀が お嫁入何とで 三羽の雀が お■にとられて 何というてかくす 3.手毬唄 1'52" 北条篤子(12) 戸田とし子(12) 〓げんげん花と相撲とり花と 結び合せて襷にかけて 銀杏さまがどちらといやる 一の門越えて 二の門越えて 三の門をからりとあけて ありゃの音か こりゃの音か お姫様迄嫁入ごと/\ 〓嫁入道具は何々貰った 一閑帖箱 二かん硯 三貫五百の油桶 さゝ油桶 〓油たらたら芯たらたら 農屋の道をチャリチャリ行けば 銀杏様が扇で招く 扇で招ねたら 何おくりやす 〓赤い帽子に黄色いボタン ボタン芍薬 木瓜の花 アー木瓜の花 木瓜の花はどちらへ咲いた 東へ咲いた 西へ咲いた 南へ咲いた 北へ咲いた お天道様迄咲きかけた アー咲きかけた 4.手毬唄 36" 同上 〓お正月様ござった 稲葉迄ござった 何もってござった 包丁もってござった 〓何しにござった 餅切りござった 33 お正月様ござった 西の橋迄ござった 杖の先に味噌つけて ねぶりねぶりござった ◎歌詞のみの手毬唄 〓何というても一口橋ぢゃえらい 仕立屋もある質屋もござる 掛所廻りの寺もある ◎同 蛙釣りの唄(明治16年頃) 〓ぎゃえろの頭に灸据えて これでとぶならとんでみな ピョコントントン 〓ぎゃえろとんとん 親の乳より甘いもんだに ぐっとのめのめ オッペケペェーペ 5.草刈唄(子守唄)56" 田島貴美子(44)北条あさ子(38)橋本妙子(33)、柴田久子(30)、八木孝子(34)柚原れい子(37)、松枝章子(38)、永井てる(57)、水谷千枝子(65)、田中道恵(67) 〓ぼんぼんぼんよ ぼんならさんよ 今日は盆の十六日よ 明日からお山のしおれ草 しおれ草 〓しおれた草を刈りょとしたら 草刈鎌の 柄が折れた、柄が折れた 〓一丁や二丁折れたが何だ 世間に鍛冶屋がないものか ないものか 〓世間に鍛冶屋は三軒ござる 三軒鍛冶屋に皆打たしょ 皆打たしょ 6.四季の唄 2'08" 〓春はうれしや 二人揃って花見の酒 庭の桜に おぼろ月 これを邪魔する 雨と風 チョイト散らして また咲かす エーゼー 〓夏はうれしや 二人揃って 涼みに浴衣 団扇片手に文を読む 雲が稟気して月かくす チョと蛍が身を焦す 〓秋は嬉しや 重ね布団の床の中 月がさしこむ障子窓 月がとりもつ縁かいな キョとお月さんになってみたいな 〓冬は嬉しや 好いた同志がさし向い 積る話はねてとける、雪がとりもつ縁かいな チョと雪さんになってみたいな 〓稲葉名所はいつも変らぬ本町通り 東眺むりゃ 郡役所 西を眺むりゃ松月楼 チョと一杯のみましょか 7.盆踊唄 1'25" 同 〓盆の十六日お寺の施餓■ 蝉がお経読む 木の裏で ションガエナー 〓やれ鐘がなる よいそれ鐘がなる あけりゃ お寺の鐘がなる 〓盆が来たとて 何嬉しかろ 赤い着物(べ)もなし帯もなし 〓赤い着物もある赤い帯もある 可愛がられる殿ほしや ◎稲葉宝光寺の鐘楼が出来た祝として、その廻りに踊り始めたという、約400年の昔 8.相撲甚句 1'28"、1'45"田中周次郎(71) 〓ハーエー 夕べ夢見たオー大きな夢をエー アー富士のお山を背に負い 千石船を下駄にはき そのまた帆柱 杖に突き 近江の湖水を二口三口に吸い上げて 35 大佛様に腰かけてホイ コホンコホンと小咳すりゃ 瀬田のエー唐橋ゃ ヨーオホホイ アーせき上げたエー トコドッコイドッコイショ 〓アーエー 今度隣に豆腐屋が出来て エー アーそこで豆腐屋の申すにはエー 三千世界たづねてもエー わし程因果なものはない 朝はとうからおこされて 水責め火責めにあわせられ あったら豆を粉にして 一丁二丁切り売りで あとに残りし、おから迄 一文二文のつまみ売 親はどこだと たずねたら 親はエー、畑のヨーオホホイ アー豆であるエー トコドッコイ ドッコイショ 9.餅搗唄(餅引唄・木遣音頭)2'23" 同 〓オーンヤリョーイ イーサーイエー、アー引き綱エー ヤーエーンヤ アーソーレー ハリワイサーノーエー ヨーイ ヨンヨ ヨンヤネー エンヤ エンヤヨー ハリワサノ エンヤ コーノ サーヤレコーンノー 如才はござらぬエー アーエーン ヨーイ まだまだもーンはや ソーノコイ せんせーんせーい アーシタリナー アラよい声 掛きょ ヨーホイ ヨーイナー ハラヨインヨーイヨンヤネー 10.道中伊勢音頭 2'53" 4'12" 同 〓ヨイサエー 伊勢は津でもつ ヨンヨーイ 津は伊勢でもつ ハヨーイセ ハーリセ 尾張名古屋は ソーレワ 城でもつ ハーヨイセ ハーリセ 〓伊勢へ参ろに何というて参る どうぞ一代まめなように(2'53") 〓伊勢でお市油屋お紺 貢さんとは深い仲 〓いざり勝五郎 車にのせて 引けよ初花 箱根山 〓惚れなるかよ 石童丸は 父を尋ねて 高野の山へ 母は麓の茶屋にまつ(4'12") (以下収録なし) 〓めでためでたの若松様よ 枝も栄えて 葉もしげる 〓めでためでたが三つ重なりて 鶴が御門に巣をかけた 〓嫁を貰うなら北から貰え 北はきた所で器量がよい 〓嫁入せん先ゃ 沖中舟よ どこの港につくぢゃやら 〓十九たちばな はたちは実花 甘すぎれば しおればな 〓婆さ番茶で 娘は無茶で 嫁は新茶で つとまらぬ 37 〓親に勘当して あなたに添うに 先で見すてゝ 下さるな 〓芝居見に行きゃ 役者にほれる 万才見に行きゃ 色くさに惚れる とかく見ん方がよい 11.地搗唄 1'58" 2'12" 〓ヤットコセー ヨーイヤナー 冨士の白雪ァ 朝日にとける 娘島田は寝てとける ヨーイトナーエ ハレハ アリャリャ ソリャ ヨーイトコ ヨーイトーコネー 〓十九橘 廿は実花 もはや廿一、そりゃしおれ花(1'58") 〓嫁入せんさきゃ 沖中舟よ どこの港へつくぢゃやら 〓わたしゃあなたに あなたはわしに 両が相惚れ そりゃ面白さ(2'12") (以下収録なし) 〓わしはあなたは 惚れてはいるが 女からとて 言い出しのくい 推量しなされ 男なら 〓抱いてねとくれ 抱かれてねるに 腹にねねさのできる迄 〓はらんでもえゝわな あなたの子なら 産で生命が終りても 〓小首かたげて 二の足ふんで 歩く姿が 百合の花 〓姉もさいたに 妹もさせよ 同じ蛇目のからかさを 12.田草取唄 45" 48" 同 〓泣くな 嘆くな 川端柳 水の流れをみて暮す 〓ねてもねれんで来たわよ殿さ、あけておくれよ部屋の戸を 〓お前九十迄、わしゃ九十九迄、両が白髪の生える迄 〓親に勘当してあなたにそうに 先でみすてておくれるな 13.臼挽唄 33" 同 〓後生願うより 臼ひきなさりょ 二升と三升ひきゃ五升となる 〓思い出いては写真を眺め、眺める写真はものいわぬ 14.機織唄 25"、19" 同 〓酒はのみたし酒屋はねとる おきとる酒屋にゃ借りがある 〓わしはあなたにほれてはおるが 女からとて言いだしのくい 推量しなされ男なら 〓こゝの機屋はいつ来てみても かまち枕でねてござる 〓かまち枕でねて おりゃせんが 糸が切れたで結びます |